お姫様と靴磨きの男
「私は今日1日で沢山の
大切な事をその男から
教わりました。
参考書は教えてくれない
ような大切な事を。」
私はここで息を吸った。
「その男だけじゃ
ありません。
町の外れに
住んで居る者は皆、
純粋な人達でした。
なのに、私達がこのような
食事を食べている中、
その人達は小さな味
のないパンしか食べる
ことが出来ないのです。
…だから私の食事だけ
でも普通にして、
浮いたお金をその人達に
廻して欲しいのです。」
私と父上は見つめ合った。
少し間があっただろうか。
「お前も成長したな。」
そう言った父上の声は
とても優しいものだった。