ぜんぶはじめて

付き合うきっかけは、家に帰ろうとした私を悠が教室で呼び止めた。



｢おい!美紀!｣


｢………なによ｣
普段名前で呼ばれないからびっくりした事を覚えてる。


悠はだんだん私に顔を近づけてきた。


｢……あのさ……お前さよく見ると可愛いかったりするな｣


｢……はい？いきなり何よ｣


私は冷静を保ってすごい迷惑そうな顔をして答えた。



すると、悠は顔をちょっと赤くして

｢……まぁだからさ…付き合わね?｣


私は、意味不明な言葉に

｢……意味わかんないんだけど？｣


だけど、
｢……いいから付き合えよ｣


答えになってないし…


でも…なぜか頷いた所から付き合う事になった私達。


悠の迫力に負けた。



実際、初めて告られると嬉しかったりするじゃない？


しかもその人が、カッコイイとかなると気持ちとか高ぶったりするじゃない？


私にとって初彼だった。