君がいた…
<あの日…>
「宏史とは 物心ついた頃からずっと一緒で…
あいつん家の両親も ほんと…身内みたいなもんでさ…」

そこまで言うと

俊樹は 大きく息をはいた。

「あの日…宏史の口から聞いた時
…ものすごいショックだった…」

辛そうな表情の俊樹

「なにが…?」

美星の問いに

「宏史が“養子”だって事に…」

その答えに

皆 動揺した…

「うちの両親も もちろん知ってた事で
知らなかったのは…俺達だけ…それが 悲しかった…」

ひと呼吸おき

俊樹は 話を続ける

「あの日は、学校早く終わって
宏史から“話したい事がある”って
俺と亜紀は、よく行く公園に連れてかれたんだ…」

「待って」

功が俊樹の話しを止めた…

「その…“亜紀”って人さ…
さっきからよく出てくるけど、誰?」

実は みんな気にはなっていたのだが…

聞くタイミングを逃していたのだ…
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