二重人格弟に溺愛中
ーーーーーーー......
そして。
「プログラムナンバー15番
各学年による200m走」
アナウンスが聞こえ
俺は入場する
この200走は少し変わっていて
学年関係なくランダムで走る順番が変わる
俺の隣には....
「やぁ弟くん。」
京野先輩
こんな偶然って本当にあるのか?
いや、普通はないよな.....
「こんにちは」
「どっちが勝つんだろうね?」
「さぁ?先輩、1位俺に譲って下さいよ」
「そんな事すると思ってんの?」
「ははっ。冗談ですよ」
周りから見たらただの冗談の言い合い
かもしれないけど、俺と京野先輩の間には見えない火花が散っていた
ピストルの合図と共に
選手が走り出す
トラック1周という短い距離が
俺の緊張感を高めていく
しきりに紅莉の姿を捜すけど
全校生徒がいる校庭で見つけるのは
相当目が良くないと無理だ。
捜すのを諦め自分に集中した