星の涙
第一章
その夏、巧はクーラーをガンガンにかけた自分の部屋の中で、毎年恒例かともいえるノースリーブに短パン姿で雑誌を読んでいた。

今年で17になる巧だが、体は大人になっても心は少年のままで、宿題もろくに手をつけない状態。

特別顔がいいわけではないが、モテないわけでもない。

中学時代にも何度か女子に告白された経験も持つ。

しかし巧は告白を全て断っていた。

当時の巧は部活部活部活というかなりの部活バカで、恋愛などというものに興味などこれっぽっちもなかったのだ。

部活仲間に彼女ができても、彼女を作れと言われても、女というものを意識しない。

そんな性格だった。

高校に入って初めて女を意識し始め、初恋をした。

しかし今更する初恋など叶うわけがない。

相手のほうが恋愛経験が豊富な上に、やることはやっちゃっているのだ。

初恋の子の恋愛人生を聞いた巧は酷く落ち込み、それ以来、また恋愛を拒絶するようになっていた。
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