不良君と私の恋愛物語
「冴子チャン!?」

近寄って来たのは誠人クンと聡クンだった。

その場に動けず、寝そべったままの私をそっと起き上がらせた。

「大丈夫…?唇切れてるじゃん…。」

タオルで口元を押さえてくれた。

「取りあえず、ベンチに座ろうか…?」

二人に抱えられながらベンチに座った。

「さっきの、渡辺だろ…?」

答える事もなくうつむいていた。

「もう大丈夫だから…。」

「そんな訳ないだろ?一樹に知らせねーと!」

誠人クンが携帯に手を伸ばした。

「止めて!!」

急に大声を出したのにびっくりしてる2人。

「一樹には知らせないで…。もう別れてるんだから…。」



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