不良君と私の恋愛物語

「はぁ…。まだ別れてなかったなんて。あの子は約束を忘れたのかしらね…。」

「は…？どういう意味…？」

「別れてって言ったのよ。そしたら、あの子クリスマスまでって言ったから待ってあげていたのに。何考えてるのかしら…。」

しばらく言った事の意味が分からなかった。
気付いたらリビングのドアを開けようとしていた。

「待ちなさい！！」

腕を掴まれた。

「離せよ！！あいつのとこ行かないと…！！」

「何言ってるの！？あなたの為なのよ！一樹は将来会社を継ぐのよ？！両親もいなくて施設で育った子なんて世間さまの風当たりが悪いでしょ？！」