着信メロディ


次の日、バスに乗り込む時、
久保田は軽く手を振ってくれた。

私もさりげなく笑って返した。


学校についてから、綾美に報告をした。

『うそッ!!きゃー!紗織おめでとぉー!』

笑顔できゃっきゃと喜んでくれた。
久保田も報告をしたみたいで、
私たちの事は学年中にすぐ広まった。


みんなが私たちの事を喜んでくれた。
すっごい、嬉しかった。


家に帰っている途中、
携帯電話が鳴った。

着信:久保田

私はドキッとして、すぐ電話を取る。


『もしもし?』

『もしもし、紗織??』

『うん、どうしたと??』

『いや、なんか電話したかった。』

照れた感じのしゃべり方が、
すごい可愛くて、
私たちは新鮮なカップルみたいな会話を
繰り返し、話していた。


『俺、紗織のこと好きやけん。』

ちっちゃい声でも、すごい嬉しくて、
思わず。。

『うちも好きばい!』

周りの人に気づかれそうなくらい、
笑顔でそう言った。

すごい、好きになった。
綾美の言ったみたいに。


すっごいすっごい好きになった。


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