addiction to you~改善青葉学園~


「緑は、1週間前に家族に捨てられてるんだ…それで、親から何か言われるのもなくなり、自由を手にした…こんな、自由って少し嫌じゃない?家族に捨てられる事により、手にした自由って…」


鳳明は言いました。


捨てられて手にした自由。


確かに、何処か自由とは言い難い。


「家族に捨てられたなんて、初耳だよ」

「この事は、鳳明にしか言ってないからな」

「でも、あの優しい琴深ちゃんが緑を捨てるなんて…ありえないよ」


小鳥は静かに呟いた。


「俺だって、信じらんなかった…妹とは仲がよかったから」

「緑が、前より荒れて無差別に人を殴ったのはそのせいなんだ」


鳳明は静かに言う。


それを聞いて、その時の事を思い出した。


「そうだったんだ…ゴメン」

「何謝ってんだ?別に、小鳥は何もしてねーだろ」

「…僕さ、自由になりたかったのは緑達を見たからなんだ…いつも、自由に生きている2人が羨ましかった…それで、自由になりたいと強く願ったら、僕にもう1つの人格が生まれてしまった。眼鏡を外すとその人格が出る」


小鳥は静かに言いました。



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