勝利の女神になりたいのッ!~第1部~


仕事場からはじき出されるような勢いで私は部屋を出た。



三成の部屋まではかなり遠い。



膳をシッカリと持ったまま静々と廊下を歩いていると、さっきの女の人が私の横を通り過ぎた。



「ひっ....!!」



足音も聞こえなかった、それどころか気配さえ感じなかったんだ。



「何を驚いている。」



「いえ、すみません。」



「音もなく近付くことができるのは朱里もだろうに..何を驚くことがあるんだか..」




大袈裟なほど大きな溜息を吐き出しながら彼女は言葉を零し、ニッコリと笑った。



その笑顔はやっぱり冷たくて作り笑顔、だって目が笑ってないんだ。



なんだかとっても怖い!!




「お前いったい何者なの?」



「嶋左近の娘、紫衣でございます。」



「そんなこと知ってる。」




だったらいったい何が聞きたいの?


私に尋ねるばかりであなたはいったい何者なのよ!!



心の中でしか言えない言葉...。


自分の言ったことでもしも左近さんや朱里さんに迷惑を掛けてしまうとって考えると本当は言いたいことも心の中でだけ叫んでしまう。




「それより朝餉が冷めいるといけないので、そこを通してくれませんか?」




廊下の私の進む方向に仁王立ちのその人に私にしてはちょっと頑張って強気に言い放った














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