勝利の女神になりたいのッ!~第1部~
驚いた私を見て紅葉さんはケラケラと声を立てて笑っていた。
「本当にお前は…」
頬を膨らませて紅葉さんに恨めしそうな視線を向けると彼はとても優しく微笑んで言ったんだ。
「阿呆だな。」
優しくてとても素敵な笑顔に見惚れていた私は彼のその言葉にポカンと口を開けて間抜け顔を晒してしまった。
しかも、絶妙な言葉の間に私は言葉を返すことすら出来ないまま涼しい笑顔を浮かべたまま部屋から出て行く紅葉さんの背中を見送ったんだ。
阿呆って何回言われたんだろう。
口の悪い紅葉さん。
だけど彼の言葉はいつも私を元気にしてくれる。
憎まれ口を叩く口喧嘩もウジウジした気持ちを吹き飛ばしてくれる。
「フフ…いつもありがとう。」
面と向かっては言えない感謝の気持ちを襖に向かって呟いた。
そして、そんな私を知ってたか知らなかったかはわからないけど紅葉さんを私の側にと言ってくれた三成の配慮にも感謝したんだ。