男子校のお姫サマ


「おい、翼!なに抜け駆けしてんだよー!」


……抜け駆け??


「うっせえよ」




―――――ん?今翼くん何か言ったかな??
いや、まさか“うっせえよ”なんて汚い言葉言わないよね!




「唯衣ちゃん!俺、武井比呂って言うんだ!よろしくね!」

「お前は黙っとけよ、比呂」



ぬぉぉぉーん!!
翼くぅぅーん!?
やっぱりさっきのは幻聴なんかじゃなかったーーっ!!



「つ、ばさくん。そんな話し方だったっけ?」

「ん?そんな話し方って?」



あら?
やっぱり翼くんは翼くんだったよー。
可愛い可愛い翼くんだったよー。



「何かわいこぶってんの?翼ちゃん♪」

「うぜぇ」



「うぁ?」



「「どーした、唯衣ちゃん!!」」

「どっちが翼くん?」

「「は?」」

「可愛いのに、悪い子?……」

「プッ……悪い子って!どーなの翼くん?ハハッ」

「黙ってろ、比呂。唯衣ちゃん、比呂はね?」

「うん?」

「うざいんだ」



ん?何なんだ、どーしたんだ翼くん!!



「だからこんな僕になっちゃうんだ」

「馬鹿かお前は。俺以外でも“こんな僕”だろーが」

「何言ってんだテメーは」


< 7 / 11 >

この作品をシェア

pagetop