あたい彼女
 どれくらい気を失っていたのか、目を覚ましたユミは、自分が宇宙空間に浮かんでいるのを発見した。

「きゃあ。ここには重力や社会的束縛や責任、保障された自由や、爆竹や砂時計やメトロノームが無いわ」

彼女は、地球の公転に置いてけぼりになってしまったのだ。

暗い宇宙空間で、ユミは孤独だった。
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