神威異伝




賢雄と村医者が話をしている頃、理緒は一人自分の部屋で…押し入れを物色していた。



理緒が引っ張り出しているのは山に猟に出かける時に使うコートや、寝袋、今は水の入っていない水筒……など。



自分の探している物を押し入れから引っ張り出しながら、理緒の頭の中では先程言われた賢雄の言葉が繰り返されていた。




(外はお前が考えてる以上に危険じゃ、それにお前はまだ外に出るには若い…早すぎる)




「あたしだって、いつまでも子供じゃないんだから…っ」



怒りを含んだ言葉を理緒は小さく…だが、はっきりと溢した。




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