恋愛スキル
「噂によると、かなりのイケメンで、しかも!校長の息子なんだって!」
朋美の情報に、クラスの女子のテンションは上がる。
みんなザワザワと騒ぎ始めた。
ガラッ!
ドアが開き、教頭先生は手をパンパン!と二回叩いた。
「はいはい~静かにして下さい!え~知ってる人もいるかもしれませんが、今日から産休に入った坂上先生の代わりに、臨時の先生を紹介します。浅利先生!」
みんなは一斉にドアに注目する。
入って来たのは……
「初めまして!浅利郁斗(アサリイクト)です!」
私は、その姿に目を疑った。
まさか、先生だったなんて……!!
スーツ姿の彼は、ニッと笑うと軽く頭を下げた。