薔薇の欠片
神様どうか 私の涙腺と引き換えに
嫌な夢をみた。
この前のとは違う。
過去のフラッシュバック。
ここ最近、僕の寝起きはずっと息を切らしている。
嫌な夢をみすぎではないだろうか? そう思うが、何が悪いのかは僕が一番わかっている。
どうやら、僕は神様という奴には嫌われているらしいし。
今日は、珍しく昼時に起きた。
ちゃんとした目的があったから。
今日の天気は厚い雲がかかっている。
太陽が顔を出すことは無いだろう。
僕はなるべく人間らしく見える格好をした。
マントは邪魔になるので置いていった。
僕はもう一度彼女の写真を見て呟く。
「ウイ」
もう一度。
「憂」
そして、微笑んでみせる。
鏡が映した僕の顔は、偽善的な笑顔をつくる人間に見えた。