addiction to you~恋はココから始まる~


頬を押さえると、熱を帯びている。


胸が高鳴った。


あの時と同じ感覚。


この気持ちは一体何かが判らない。


混乱していると緑が立ち上がって手を差し出した。


その手を受け取って立ち上がるが緑の顔が見られない。


下を俯いたまま顔を押さえていた。


そんな姫を見て、下から顔を覗き込んだ。


驚いて後ろにさがる。


「如何したんだ?桜」

「なっ何でもないです」

「そっか」


緑は頬を少し赤く染めながら姫の頭を撫でた。


その手が優しくて、暖かくて。




< 363 / 367 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop