コンビニラブ
何を言われて、どうしたのかわからないまま、
伸治は部屋の前に立っていた。


鍵を取り出すと、開けるまでに時間がかかった。


もうろうとする意識の中、
バイトのユニフォームだけは脱いでから、
ベッドの中にもぐり込んだ。



ピンポーン――。

インターホンの音で目が覚めた。


部屋には陽が射している。


「はーい。はいはい。」


ドアを開けると、若旦那が立っていた。


「具合はどんなだ?」

「あぁ。なんか、良くなったかなぁ?」

「薬のんだか?」

「いや。とりあえず、寝るのが一番だから!」

「なんか、悪かったなぁ…コキ使っちゃって…。」

「いやいや、そんなぁ」

「これからはさ、都合悪い時とか、遠慮しないで言ってくれよぉ…」

「え、あ、はぁ…」

「俺もついつい甘えちゃってさぁ…お袋に怒鳴られちゃったよぉアハハ!」

「いいっすね!俺なんか、しばらく怒られてないっすよ!」

「俺も若いうち一人暮らししたかったなぁ!」

「あれ、してたんじゃないんすか?」

「って、ここの一室にだよぉ!同居と変わらないよ!」

「あははは、確かに!」

「今はそこに、親戚の子が入ってんだ。」

「あ!」
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