コンビニラブ
別れ話の要因は…

「おもしろくない!」

だそうだ。


やさしいだけじゃつまらない。
もっとドキドキしていたかったらしい。


伸治の、そんな恋愛感には理由があった。


高校時代の恋が、トラウマになっているのだ。


もちろん、女の子に興味を抱く年頃ではあったが、
でも、
それ以上にサッカーに夢中だった伸治は、

「もっと、あたしにも関心もってほしかった。」

そんな言葉で、初めての彼女に別れを告げられた。


サッカー部を引退した時、
今度は自分から、その彼女に告白するつもりでいたのだが、

その前に、

彼女は他の男とつきあってしまっていた。


その男の腕に、しがみ付くように腕を絡ませ、
楽しそうに歩いていく、二人の後ろ姿を見た時、

伸治は心に誓うのだった。

次につきあう彼女には、絶対、寂しい想いをさせまいと!


いつもそばにいて、
何でも話を聞いてあげて…

って、それ以前に、
夜道を女の子が独りで歩いて帰るなんて、
地方出身の伸治にとっては、考えられないことだった。
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