コンビニラブ
すると次の日から、
アンはダイアモンド富士について調べはじめるのだった。


「へー、きれいだなぁ。御殿場か〜。あれ、神奈川からの方が見れるんだ!不思議〜!えーっと、あ、東京からも見える!」


そして伸治へメールをする。


『本気にしたの!』

『嘘だったの?』

『て言うか、死ぬまでに見れればイイかなぁって。』

『なーんだ!東京でも観れるってなってたからさ!』

『それってどこ?』

『近いよ!千石橋。あと、日暮里と目黒の富士見坂だって!春には神奈川とか山梨とか…』

『へー。興味あるなソレ。』

『でしょ!画像観て、私も生で見たくなっちゃった!』

『一緒にはムリだよ。ただでさえマニアが集まってるだろうし、日没だったら、一番人が湧く時間帯だぜ!それに、かなり気象に左右されるから、残念な結果の方が可能性高いと思うよ。』

『仮に、その日に仕事がなくて、マネージャーが一緒なら?』

『なら、大丈夫かな?』

『やったー!行こ行こ!』


そこからは伸治が、
日時や場所を入念に調べ、

ついに、その日がやってきた。

が、

その日は朝から曇り空。

ただでさえ、霞んだ東京の空からでは、
この日、山の形を見つけることすら困難と思われ…

『今日はムリだよ。明日は雨らしいし、場所変えて、来週また挑戦しよ!』

『了解。』
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