俺の彼女は可愛い妹。笑
亜実は俺の過ごした養護施設で
一緒に『家族』として暮らしていた女の子だった


「じゃあ雅人君、元気でね」

俺の過ごした養護施設は男子だけ
自立出来る年、つまりバイトなどで
自分で金を稼げる年になったら
自立することが条件になっていた。

「今までお世話になりました。」

俺達の母親としてずっと俺を
育ててくれた岡崎さんは目に涙を浮かべて

また来てねと見送ってくれた

そんな時、岡崎さんの後ろで
目を真っ赤にして泣いていたのが亜実だった


俺の服の袖を掴んで亜実は
黙ったまま絶対に離そうとしなかった。

「…おい、亜実」

俺はため息交じりに亜実を見た

亜実はそんな俺を涙目で睨み付けて

「雅人なんて高校生になるな」

アホな亜実はずっと泣きながら
そう叫んでいた。
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