先生愛!



手術は9時から。
今は7時30分。







あと1時間30分かあ……



カーテンをさっき看護士さんが開けていったせいで,昨日歯ぎしりで悩ましてくれちゃったおばさんが朝食を美味しそうに食べているのが目に入ってくる。







ぐぅ~



はぁ。お腹すいたなあ…。

食いしん坊の私にやっぱり絶食はキツい。







「柊さんっ,これ渡すの忘れてましたっ!」

さっき来てくれた看護士さんが,横からまたやってきた。


手渡されたのは何か英語で書いてある包装紙にくるまれたコルセットみたいなものだった。




「それを,8時頃に,はいておいてください。左足は手術するから,終わってからはいてもらうんで,右足だけはいてもらえるますか?血栓が出来ないようにする為の靴下ですからね。」




そういうと,また横の人の健康チェックに戻っていった。







てか…これ靴下なのかぁ…。


袋から出してまじまじと見つめた。
とっても,長い。
しかも何か…つま先穴あいてるし…!

ププッ,と思わず笑いそうになった。










「ごめん,ごめん!遅くなっちゃった!!」


母がパタパタと走ってきた。


「え~!?別にそこまで早くなくていいよ~!」

「でももうすぐで8時だよ!?」




あ~…。
もうそんなに経ったんだ…。







「あっ!!じゃあこの靴下右足だけ履かなきゃ駄目だからお母さん手伝ってよ!」



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