幼なじみは先生


『ごめんな…』

いっくんが申し訳なさそうにあたしの瞳を見て言った

「それは何のことで謝っているの‥?」

強がったあたしは遂、反抗のような発言をしてしまった

本当はこんなことを言いたいわけじゃないのに…
『それは‥』

いっくんの瞳が揺らいだ
『分からない‥けど俺は真白に無視されんの嫌…ああぁ!わかんねーよ』
いっくんはそう言うとしゃがみ込んだ

ただ見えるのは赤くなった耳‥

トクントクン…胸が高鳴る

いっくん…

あたしもしゃがみ込んだ
「いっくん‥」

『何?』

いっくんはいまだに顔を伏せたまま

「ありがとう…」

あたしの小さな声が家の中で小さく響いた


『真白…あのさ』

「何?」

静まり返る室内

聞こえるのは水道の水が一滴ピチャンッ‥と落ちる音だけ…

すると、いっくんが立ち上がった
< 72 / 402 >

この作品をシェア

pagetop