ピンチヒッター
「気持ちはわからなくもないな」

桜庭亮はあたしの話を静かに聞いてくれた

「お前の言葉はやっぱ腹立つし」

うぅ、気にしてることをハッキリと・・・・・・


「でも、くだらねぇ」

「え、何でよ?」

「だって、正太はそれひっくるめて感謝してんだろ?
なら、もういいじゃん

人に感謝されて不満だなんて、贅沢すぎだろ」

「でも・・・・・・」

「そもそも何で正太は話さなかったかわかるか?ま、カッコつけたいってのもあるだろうけどさ。

一番の理由は、お前にそのままでいて欲しかったんじゃないのか?」

「それは・・・・・・そうかも」

「だから、お前は今まで通りでいいんだ。
今の正太はお前の思う通り、野球バカだよ」

「・・・・・・うん」

「代打の活躍なんかにビビんな。
レギュラーはもっと堂々としとけ」

「ん、何のこと?」

「気にしてんだろ?長谷川先輩のこと」
「気にしてないよ!!」

桜庭亮はニヤニヤしてる


「ま、存分に悩め。
15歳ってのはそういう年齢だ」

「何よ、えらそーに!
あんたの方が誕生日遅いじゃん」


ありがと、桜庭亮

ちょっと元気でた


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