REGRET ―忘れられない人―



昨日からずっと花帆と愛花ちゃんのことばかり考えている俺。


どうしてだろう。


花帆の今までの苦労を勝手に想像してしまって、ますます愛しさを増している。



俺はさくらんぼの柄のグラスを買った。




待ち合わせの本屋へ着いたのが1時前。



本屋の入り口に花帆は立っていた。


愛花ちゃんはまた花帆の胸で眠っている。



「おはよ」


「おはよ~。愛花、また寝ちゃった」



俺は眠っている愛花ちゃんの鼻先を人差し指でツンっと突っついてから、歩き出した。



昨日はもう暗かったからよく見えなかったが、とてもまつげの長い女の子らしい子だ。



俺にとっては、愛花ちゃん=昔の花帆って感じで、とにかくかわいく見えて仕方がない。



「本当に迷惑じゃなかった?愛花連れてきて……」


申し訳なさそうな顔をする花帆。



「当たり前だろ。俺は今日は、お前よりも愛花ちゃんに会いに来たんだから」



花帆は、嬉しそうに顔を赤らめて、胸に抱いた愛花ちゃんに視線を向けた。



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