REGRET ―忘れられない人―
「あ、笑った」
感動……
俺、あんまり子供と接したことがないから、自分の顔を見て、子供が笑ってくれることって経験がなかった。
「かわいすぎだろ」
俺はゆで卵の白身のような愛花ちゃんの頬を指で突っついた。
「あひゃひゃ」
「また笑った。もしかして、俺のこと好きになった?」
俺は、愛花ちゃんの笑顔に胸が熱くなっていた。
どうしてかな。
本気で、涙が出そうに感動していたんだ。
笑顔を見て、泣きそうになるなんて。
俺、子供が好きなのかも。