REGRET ―忘れられない人―



国際線の乗り場近くまで一緒に行った。



俺の頭の中で浮かんでたのは……


俺と花帆と愛花。


3人でいつか

旅行とかできるかなって……

考えてしまった。




「じゃ~!帰ったらまた連絡するから。サンキューな」



「行ってきます!!」




俺の大事な兄貴と、年下だけど『お姉さん』になる直さん。


ふたりはラブラブな匂いを振りまきながら、新婚旅行へと旅立った。



俺は奈美に電話をかけた。



「無事に旅立ったぞ」


『良かった!!直も誠人のこと喜んでたでしょ?』


奈美は、俺と花帆が付き合い始めたことを最初は冗談だと信じてくれなかった。


そうだよな。

急展開だもんな。



「次はわかってるだろうな?お前の番だぞ」



『え?いいよ。私は……』



「だめ。俺は奈美のおかげで前に進めた。だから、ちゃんと奈美が前に進むまで協力する」




奈美は、はいはいって投げやりに返事をして、電話を切った。




< 126 / 133 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop