オカルト・カルテ
「はじめまして、神埼さん」



栗色のさらさらした髪に
ヒスイ色の瞳。



ハーフなんだと思わせるのが
その美しい顔立ちからだった。





「・・あ、はい。
はじめまして・・・」




そういうとたまたま上に
ボールが飛んでくる。




「え!?大丈夫!?

なんでこんなところにボールが・・」




「あ、はは。
いつものことなので」



そういうと城崎さんは
不思議そうな顔をしたあとに
にっこり笑って



「神埼さん、
霊感があるらしいですね」



え?



「最近ここいらで起きている
心霊現象を2件も解決したと
聞きました。


旧校舎での事件もそうなんでしょう?」



・・あぁー・・。



あれは悪魔の仕業だったからなぁ。




「いえ、あれは
心霊現象だったんじゃなくて。

霊感があるわけでもないですし、
たまたまだったというか・・・」




「そんなすごい神埼さんに
お願いがあってきたんです」


・・私の話、聞いてない。



「実は俺の家に今変わったことが
起きていて。


その原因を確かめてほしいんだけど」



・・いやいやいやっ・・・!!



「・・いえ、あの。
私は・・!」



「わかりました、引き受けましょう!」



はい!?


うしろから悠ちゃんが自慢げに言う。




「本当ですか!?
ありがとう!

では今週の土曜に学校の校門前に。

家に案内しますので」



えええ!?!?!?
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