オカルト・カルテ
変な音がして不思議に思っていると
噴水がある場所から
何か門のようなものが現れた。




ゴゴゴゴゴ・・・。





地響きのような音をたてて
噴水は二つに割れ、その間から
灰色の門が姿を現す。



「な、なにあれ!?!?」




すると悠ちゃんが音を聞きつけて
走ってきた。



「詩織!
おまえ、見つけたんだな!」



え?なにを?




駆け寄ろうとする悠ちゃんを
制するように私の身体を
平岩さんがつつんだ。



え・・・。




「離れてください」



「はぁ!?
おっさん、何言ってんだよ!


ほら、詩織!」




そう言って私の手を引いた。




守るように包んでいた平岩さんは
案外スッと腕を離して
私たちを見ている。






…な、なに!?



「ちょ、ちょっと待ってよ悠ちゃん!」




「いつまで嘘をつき続ける
おつもりなんですか?」




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