Princessの掟






季節は春。 



3月の上旬、私たちも高校2年が終わろとしていた時だった。 



「あと少しで私たちも高校3年ね?」 



美吏那がまだ蕾の桜を見つめながらため息をついた。 



「たいして変わらないじゃない。大学だってエスカレーター式だし。」



そんな茉莉香の言葉に美吏那はむっとした。 



「確かにそうだけど、なんか悲しいなぁって思ったのよ。」



ちょっとふてくされて美吏那は呟いた。 



「平気よ?美吏那。皆同じ学校なんだし、いつでもあえるわ!ねっ?琢磨くん。」



琢磨くんに呼び掛けたら琢磨くんはボーと紅茶を持ったまま何処かを見つけている。 





< 413 / 441 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop