あたしの執事
「よく分かんねぇけど、千秋は偽善者なんかじゃないよ。…てか、千秋顔赤ぇ」

「え?」

「やば…っマジで熱移したかも」


玲の言葉を最後まで聞かないうちに、あたしは倒れた。冷たい布が頭の上に乗せられ、あたしは深い眠りに付く。


「馬鹿玲ぃ…」

「…誰が馬鹿だよ」


まさかこんな寝言を言ってたとも知らずに…


「さて、課題のコピーでも取っておきますか…どーせ千秋やってないだろーから…」


さすがあたしの執事だ。伊達に2ヶ月間執事をやってない。

メインホールで響く機械の音。当然あたしには聞こえていない。


「んー…」


それどころか気持ち良さそうに眠るあたしは、今思えば大変迷惑な存在だったと思う。


「出来ましたよ。千秋様」


ポンと優しくあたしの頭上にプリントを乗せた玲。そのままあたしを、部屋に運び自分も眠りに付いた。

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