あたしの執事

小さな瞬間

如月と賭けをしてから、数日が経つ。一向に何もしてくる気配がないアイツ。


「千秋ちゃん」


そんな時だった。叔母さんに唐突に呼ばれたのは。


「はい」

「私とね笹峰、しばらく出張で家を空けるのよ」


笹峰さんというのは、叔母さんに仕えている執事のことだ。


「だから、それまでの間、玲と仲良くしてもらってよろしいかしら?」

「…つまり、家にはあたし達しかいないと…」

「そいういことになるわね」


さらりとそう言った叔母さんに、あたしは少しこの先の不安を覚える。


「い、いくら叔母さんの頼みでもそれはちょっと…」

「大丈夫よ。玲は私がいなくても、暴れ狂うような子じゃないし、千秋ちゃんにも早々危害は加えないはずよ」


それが加えるんですよ。と心の中で叔母さんに訴えかける。


「ちなみに何日間の出張で…?」
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