君にティアラ
「そんなことないよ。唐揚げも揚げ過ぎちゃったし、玉子焼きもフワフワに作れなかったし」

お母さんに色々教わってやったのに、材料も作り方も同じなのに全然違って。

練習も沢山したけど、まだまだで。

「そっか?果穂の愛情が隠ってるし、おにぎり一個でもオレはそれでじゅーぶん幸せ」

本当に幸せそうな顔で健吾が言うから。

あたしの胸の奥も暖かさがギューッと広がって。

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