君にティアラ
コクコク。

訳が分からないまま、あたしは頷いた。

「ヨシ」

再びあたしの頭を撫でて、形の良い唇が満足そうに上がる。

あたしはそれに見とれてたけど、慌ててチャラ男から視線を逸らす。

ま、まあ確かに一緒にいるのに、他の誰かのことを考えるのは失礼だしね。

そう結論付けてあたしは急な胸の高鳴りを誤魔化した。

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