色あせた花




また涙が、こぼれ落ちてく。


でも、今度は嬉し涙。




「美ぃ……花…。」


愛しい貴方が

愛しい声で

私の名前を呼んでいる……。


それだけの事が

嬉しすぎて

涙が止まらない。




「……何?」

私は、涙を流しながら言った。




「美花にとって俺は……
必要な、存在?
いないとダメな…存在?」

陵はまだ苦しそうに
話していた。


「えっ。
そんなの当たり前じゃん!!!
必要に決まってるじゃん!!
私、陵がいなきゃ…
ヤダよぉ……。」

また涙が、こぼれ落ちる。



「俺も同じ…。
だから、美花が車に引かれそうに、
なった時は…まぢビビった……。」


頷くことしかできない私。



陵が話続ける。


「俺にも美花が必要なんだよ……!!
美花が側にいなきゃ…ダメなんだ……。
だから…
俺は美花から離れないから…な?」



私は陵に抱き着いた。





「私も…私も、同じっ!!!」


涙でいっぱいの私。




そんな私を陵は

優しく抱きしめてくれた。




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