おさななじみ
~第1章~

私と輝と優【澪Said】


高1、夏

セミがうるさく鳴く、7月の始め。

ひとつ赤い屋根の下。

今日も澄川さんのお家から、日課になってる彼女の声が響く。


『輝っ!優っ!早く起きて~っ』

ふたつの布団を勢いよく引っ張った。

「…んあーっ!!うっぜーなあ!」

2段ベッドの下から、元気な声が聞えこた。

輝が朝から吠える。

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