危険な日々
第一章

妹と男

「起立…。礼ぇ…。」


『さようなら。』


やる気のない日直と生徒の声が教室に響く。


さっきとは嘘の様に雰囲気が変わる教室。


まぁ、退屈な学校が終わったのだから当たり前か…。


「麗玻(ウルハ)~、今日は何処に行く??」


「ごめん!今日はすぐ帰らなきゃなのっ!!」


帰りのホームルームが終わってすぐ私の所に来てくれたのは、大親友の夏(ナツ)。


いつもは、放課後、この後に買い物に行ったり、食べたりするんだけど、今日は無理なの…。


そぅ、今日は大切な日だから…。


「あ~!!今日、あれかぁ~!!」


正解。


今日はあれです。


「けど、そんなに嬉しい事??妹できるって…。しかも新しい父親が変態だったらどぅすんのよ?」


いつも、ホームルームが終わってもダラダラ教室に居座るあたしと違って、サッサと帰る用意をしている私を見て、夏は呆れて苦笑い。

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