恋のSEASON
マヒルとデート
宇巳がこっちに引っ越してきてから、もう1ヶ月が過ぎていた。





相変わらずというか、性懲りもなくというか、私争奪戦はまだまだまだ続いてます。

今のところ、リタイアなし。





一人でも人数が減ってくれれば楽なんだけど・・・。



「マヒル、今日は弁当?」



「うん。比奈子ちゃんと教室で食べるの。食堂は疲れるから。」



登校しながら話しているのは夏樹くん。私争奪戦の参戦男子で唯一、ギャーギャー言わない冷静男。



「そっか。じゃあ一緒に食べられないか。」



夏樹くんはしょげてしまった。



「ごめんね。食堂行くと、他の人に迷惑かけるから当分行かないことにしたの。」



この時、夏樹は比奈子の陰謀を感じていた。



「二人で食べるの?」



「え、うん。夏樹くんも来る?」



「は?」



「夏樹くんならいいよ。・・・他の人は嫌だけど。」



「あいつ、いないの?」



「あいつ?」



「ウミ・・・だっけ?」



「あぁ、宇巳はお弁当持ってこないから。夏樹くんはいつも持ってるでしょ?」



「よくご存知で。」



「えへへ。どう?来ない?比奈子ちゃんも夏樹くんとはピリピリしないし。」



「じゃあ行くよ。待ってて。」



「うん♪」



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