only one
「もう一度だけ聞かせてくれ。
俺と一緒に来てくれるか?」
暗闇の中聞こえるのは不安に揺れるマツの声。
「何度聞かれても答えは同じだよ。」
私は思いのままを口にした。
「絶対に守るから…
お前を悲しませることも
お前を傷つけることも
絶対にないと約束する。
俺と…共に生きよう。」
マツはそう言い終わると私の瞼にソッと唇を落とした。
途端にかたく閉じたままだった瞼が軽くなる。
瞳に飛び込んできたのはマツの疲れ果てた顔だった。