カレイドスコープ2〜先生と過ごす日々〜

私の名前

「それじゃあ、私帰ります。」


軽く先生にお辞儀をして、帰ろうとした時だった。





「愛菜!」


先生が呼びとめた。



先生…今…


私のこと、名前で呼んでくれたよね??


聞き間違えてないよね…?

振り向くと、先生は優しい笑顔で私を見ていた。


名前を呼ばれるのは、2年の最初の授業で、席を指定してくれた時以来。


でもあの時とは、呼ばれた時の嬉しさが全く違っていた。



< 12 / 264 >

この作品をシェア

pagetop