カレイドスコープ2〜先生と過ごす日々〜
「お…おやすみなさい…。」



ドキドキしながら挨拶をすると、先生は笑顔で運転席へと戻って行った。




いよいよ別れの時間…。



ずっと会えなくなるわけじゃないけど…もっと先生と一緒にいたい…。



そう思っちゃうよ…。



私は、運転席側まで駈け寄った。




「…また明日会いに行ってもいい?」



思わずその言葉が出てきた。


「いいよ。準備室で待ってる。」



手を振る先生に私も手を振り返す。



エンジンをかけ、ハンドルを握ると、私をもう一度見てから車を走らせて、夜の道に消えていった。



この瞬間って、心にぽっかり穴があいた気分…。



さっきまで楽しかった分、魔法がとけたような感覚がする…。



もう先生の顔が見たくなっちゃってるよ…私。



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