カレイドスコープ2〜先生と過ごす日々〜
「出ましょうか…。」



「もうちょっと時間置いてからの方がいいんじゃないか?」



先生は出ようとした私の腕を掴んで引き寄せた。



ものすごい早さで心臓が音を刻んでる…!



このままだと心臓が破裂しちゃうんじゃないかって思うくらい。



「誰だったんだろうな。」


「そっ…そうですね…。」


ドキドキし過ぎて言葉があんまり出て来ない…!



「今日は、午前中授業で午後は進路面談だから、ほとんど人がいないと思ってたから、まさか誰か来るなんて予想もしてなかったよ。」



本当、そうだよね……。



“キーンコーンカーンコーン…”



普通の授業日の時間に合わせてチャイムが鳴り響いた。



「あっ!マズイっ!!」



いきなり先生が何か思い出したような顔をした。



「どうしたんですか?」



「俺、会議あるの忘れてた…!もうすぐ始まるんだった。」



慌てて教壇から出る先生。


「先生、会議頑張ってください。」



「…ありがとう。」



続いて教壇から出ようとした私にしゃがみ込んでキスした。



「気を付けて帰れよ。」



そう言って、先生は教室を飛び出して行った。



あまりのドキドキで、なんか立てなくなっちゃった…。



私は胸の高鳴りが静まるまで、しばらく教壇の下で座っていた。



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