カレイドスコープ2〜先生と過ごす日々〜

はじまり

“コンコンッ”



ノックをしてから準備室の扉を開けた。



「お!来た来た!」



イスに座っていた先生は、にっこり笑って立ち上がった。



「待ちましたか?」



「大丈夫。実は俺もさっき来たところだから。」



先生は扉の鍵をガチャッと締めた。



「これで、誰も入って来ないな。」



わあ〜!二人だけだと、やっぱりドキドキする!



先生のあとについて、机の前まで行くと、くるっと私の方に向き合った。




「…まずは、愛菜!卒業おめでとう!」



先生からお祝いの言葉だあ…。



「ありがとうございます!」



嬉しくて、思いっきりお辞儀をしながら言った。



< 252 / 264 >

この作品をシェア

pagetop