カレイドスコープ2〜先生と過ごす日々〜

人気者

「ただいまーっ」


1日が終わり、家に帰って来た私は、にこにこしながら部屋に入った。


先生と会話したわけじゃないけど、席も一番前だし、アイコンタクトもしてくれた。


笑いかけてくれた。


それだけでも充分嬉しい…!




「姉ちゃん、お帰り。」


部屋のドアが開けっ放しになっていたようで、優人が入って来た。


「優人、勝手に入らないでよねっ。」


少し緩んでいた顔を急いで引き締めた。


「ごめんごめん。」


軽く謝って、優人は私の机のイスに座った。


「…そういえば、高校生になって初めての授業はどうだった?」


「そうそうすごいな!あの先生!」


思い出したかのように、大きな声で反応した。


あの先生って…誰のことだろう…?



< 34 / 264 >

この作品をシェア

pagetop