カレイドスコープ2〜先生と過ごす日々〜
4.先生への贈り物

もうすぐ

7月になり、夏らしくなってきた。



私は、ほとんど毎日、挨拶がてら先生に会いに準備室に行っている。



あんまり長く話をしていると、柊先生とかに何か思われちゃうかな…?



そう思ったりして、普段は勉強のこととか聞く程度だけど、それだけでも十分だった。



先生の声を聞けるのが嬉しいし、それに…



放課後、先生と私しかいない準備室では“愛菜”って呼んでくれる。



そんな特別な時間が時々あるのも嬉しい。



湊井先生は、ちょくちょく先生に会議の資料を持って来ては、話をしているようだ。



きっと入江先生のことが好きなんだろう…。



既に生徒の間でも密かに噂になっている。



でも、私は噂は気にしていない。



先生が私を想ってくれていること、ちゃんと分かっているから…。



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