白き旋律

14.唐突に

「好き」だと気付いた。

だけど、だからと言って俺が司さんの代わりになったり、ましてや越えることなんて出来ない。
それは充分すぎるほど分かってる。


だから大して何も変わらないまま、毎日が過ぎる。




「あのさー!!
悠夜はいつコクるわけ!?」

「はぃ!?」

「普通さ、好き→独占したい→コクる→両想いって流れでしょ!?
何ぼーっとしてんの!!」

「ぼーっとしてなんかないよ。」

「ますますはぁ!?なんですけど。
あのさぁ…独占欲とかあなたにはないの?」

「独占欲…?」


独占したい欲求…ってことか?
紀紗を独占…。

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