白き旋律
5.影
何もかもが穏やかだ。
ただ単調に過ぎていく。悪い意味ではなくて。
相変わらず俺のピアノはなかなか上手くならないけど、練習量は増やしている。
勉強量も増やしている。
最近では、紀紗が弾いている曲をスラスラ答えられるようになった。
「ベートーヴェン、ト調のメヌエット。」
「正解。
どうしたの?最近。」
「ちょっと勉強、頑張ってる。」
「ふーん…。」
きっかけなんて、その辺に転がっているものなのかもしれない。
紀紗のおかげで、ゼロに等しかった俺の音楽に対する興味が復活してきたように思う。
本当に、紀紗のおかげだ。
音楽学校に入った意味がようやく出てきた。
ピアノを弾きたい、と単純にそう思う。
ただ単調に過ぎていく。悪い意味ではなくて。
相変わらず俺のピアノはなかなか上手くならないけど、練習量は増やしている。
勉強量も増やしている。
最近では、紀紗が弾いている曲をスラスラ答えられるようになった。
「ベートーヴェン、ト調のメヌエット。」
「正解。
どうしたの?最近。」
「ちょっと勉強、頑張ってる。」
「ふーん…。」
きっかけなんて、その辺に転がっているものなのかもしれない。
紀紗のおかげで、ゼロに等しかった俺の音楽に対する興味が復活してきたように思う。
本当に、紀紗のおかげだ。
音楽学校に入った意味がようやく出てきた。
ピアノを弾きたい、と単純にそう思う。