甘い声
「こんにちは〜。」


夏奈が保健室に響くような声をだした。


「先生いないね……。呼んでくるから待っててね。」


そう言って夏奈は保健室から出ていった。



さっきまでムリしてたせいか、だんだんぼーっとしてきた。



「ダメ……だ。」



ふらついて倒れてしまった


「悠姫!何して――」



剣士がきた。良かった。


「剣士……良かったぁ。」


剣士は何も言わずに悠姫を抱き上げた。



「ムリするから倒れんだよ…。」


剣士はあたしを椅子に座らせてくれた。



『ありがと』



その言葉が出るより先に、剣士の唇があたしの唇に触れた。



「ん……ん んぅ…」


いつもより優しいKISS。
甘くてとろけそうになる。

「ん…あっ んん」
あたしの口に剣士の舌が入ってきた。



「ふっ んン け…んじ」


あたしはぼーっとしてた。
気持ちいいから…?

酔わされてるから…?

だるいから…?



唇が離れた途端あたしは俯いちゃった。



分かんないケド顔が熱くなるのが何となくわかった。
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