キズナ
胸がムカムカする。
「お姉ちゃんって、いつもそう。自分の気持ち抑えて、何でも親の言うことを聞いて優等生ぶってて、言いたいことがあるなら言えばいいのにって私いつもイライラしてた」
「何よ、それ?私だって、あんたのワガママに振り回されて、いつもうんざりしてたわよ!面倒を見るのはいつも私だった。私だって、たまにはワガママ言いたかったわよ!」
「―どうせ私は、厄介者なのね」
気持ち悪い。
愛美は走ってトイレに向かった。
「愛美?!」
しばらく愛美が出てこなかったので、二人は心配して声をかけてきた。