わがままモデル王子は危険な香り
『どうせワイドショーでも見て
苛々してるんだろ?
あいつらは話を盛り上げるためなら、何でもやるんだ

いちいち傷つくなよ
気にしなくていい
俺が莉緒を守るから』

え?
王子からだった

心配してくれたのだろうか?







莉緒を守るから




心の底が温かくなる
そんなことを言われると、ドキドキしちゃうよ

嬉しくて
顔の筋肉がゆるんでしまう


『ありがとう
桜嗣も仕事、がんばって』

すぐに返信をした

『もう帰るよ!』

王子の返事に噴き出した

そうだった試写会が終わったら、今日の仕事は終わりだった

明日から海外の仕事で、今夜の便で移動するんだった

1週間近く
この家で私は一人で過ごすのかな?


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